楽譜が読めないプロは「嘘」?現場経験で確信した必須スキルと挫折しない最短学習ルート

楽譜を読むためのロードマップ。初心者でも五線譜が読めるようになるための基礎知識を紹介する画像

**この記事は私が19年の音楽制作経験に基づいて、初心者の方の失敗を減らすために執筆しました**

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プロの中には「楽譜を読めない方もいる」という話を聞いて、楽譜の勉強をしていない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

特にギターやベースを演奏している方に多い印象があります。事実、筆者も音楽はギターから始めたのですが、コードが弾けるようになり、耳コピができるようになると「楽譜は読めなくても大丈夫だよなと思っていた」時期がありました。

ですが、プロとして業界に入りディレクター業務を行った際、それは大いに嘘であることに気が付きました。プロの方は業種や楽譜の種類が違えど、当たり前のように楽譜を読むことができます。

この言葉を見て「え?本当に?」と思った方がいらっしゃいましたら、本記事を最後まで読んでいただきたいたく思います!

筆者はギターを始めた後、たまたま吹奏楽部に入部し楽譜を読むことができるようになっていたため、この点に関して苦労することはありませんでしたが、今楽譜を読めない方で「音楽の世界でプロになりたい」「音楽をより詳しく知って深いところまで楽しみたい」と言う方は、楽譜を読めることは最低限必要なスキルの1つです。

ですので、絶対に楽譜は勉強しましょう!

では、音楽界のさまざまな業種で、なぜ楽譜が「絶対条件」なのか?現場のリアルな視点から詳しく解説していきます。

音楽でプロになりたいと思っている方は多くいらっしゃると思います。筆者も同じ思いで様々な努力をしてきましたが、実際に音楽業界に入れた時に思ったことは「業務が細分化されているな」と言うことです。

言い換えるなら「それぞれの専門家がチームプレーで1つの曲を作り上げている」ということですね!

では実際にどんな業務があるか、と言う点ですが、大きく分けると以下の表の様な業務があります。

  • 作曲家:曲のメロディーを作る人
  • 編曲家:曲の伴奏を作る人
  • 作詞家:歌詞を作る人
  • プレイヤー:楽器を演奏する人
  • ディレクター:曲の録音の際に、演奏者に指示をする人
  • エンジニア:録音の際にPCを操作したり、録音が終わった後にミックスやマスタリングをする人

これだけ見ても、意外に多いなと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、この分類は「大きく分けると」なので、実際はもっと細分化されている場合もあります。また、「作曲・編曲・作詞」や「ディレクター・エンジニア」などは勉強の過程で必要な知識が似通っている部分もあり、兼業している場合もあります!

さて、色んな業種があるなと思っていただいたところで、んじゃあ全員が楽譜を読めるの?と思った方も多くいらっしゃると思いますが、答えは「全員が読める」です。

「エンジニアはパソコンをいじるだけだから不要じゃないの?」「作詞家には関係ないでしょ?」と思うかもしれませんが、実はそうではないんです。

では、なぜこれほどまでに異なる業種の人たちが、全員楽譜を必要とするのか。その「現場でしかわからない具体的な理由」を業種別で、次の章で詳しくお話しします。

この3つの業務は1人で兼業することも多いため、まとめて解説します。一般的に「作曲家」と聞いてイメージされる、曲作りの核となる部分ですね。

この分野で楽譜が必須な理由は結論から言うと、最終的には「自分で楽譜を書くことが必要で、その楽譜が現場のすべての基準になる」と言っても過言ではないからです。

作曲家・編曲家は自分でディレクターを行うこともありますが、基本的には楽曲を作り終わったら「作詞家・楽器プレイヤー・ディレクター」の方々に「デモ音源と楽譜」を渡し、実際に収録から完成までを行ってもらうことになります。

ですので、楽譜を読めるだけではなく「書ける」必要があります。

特に楽器には様々な特徴があり、同じ「ド」の部分に音符があっても「ド」ではなく、「ファ」の音や「ミ♭」「シ♭」の音が出る「移調楽器」という性質を持つ楽器があることや、ギターやベースでは「タブ譜」と呼ばれる楽譜だったり、ドラムや打楽器では特殊な楽譜、ジャズなどではコード譜と呼ばれる楽譜が必要になる等、他の業務に比べて、より楽譜に対する深い理解が必要になります。

加えて、楽曲を作る際は「フレーズ・コード・音価・各楽器の音域」理解など、楽譜に関する基本的な理解は最低限必要です。


作詞家だけを担当してい場合は、実際に楽譜を書くことはありません。

言葉を書くだけなら楽譜はいらないのでは?と思うかもしれませんが、実際の制作現場では作・編曲家と「このフレーズの文字数をどう詰めるか」という緻密な相談が行われます。例えばですが「ここのを8分音符を16分音符2つにして、言葉を詰め込みたい」というような相談です

この様な提案をするためには、楽譜を読めるのは必須となります。

楽器のプレイヤーは想像がしやすいと思いますが、編曲家から渡された「自分の担当の楽器の楽譜」を読んで、それを演奏する必要があるため楽譜を読むことができるのは当たり前です。

この部分は、当日までに演奏できるようにしておいてね。という宿題の部分になりますが、現場では、より高度なレベルで楽譜を読むスキルが必要になることがあります。

1つ目は「レコーディング当日に、修正された新譜を渡される場合」等です。

こういった相談は事前に修正されたものが送られてくることがほとんどですが、場合によっては当日、新しいものを渡せれることも珍しくはありません。ですので、その場ですぐに楽譜を見て演奏できるスキルも必要です。

2つ目は「編曲家は楽器の特性をある程度理解しているとはいえ、細かい特殊奏法などの一般的ではない部分は理解していない」と言うことです。

その場合「この部分はこの様に演奏することで編曲家の考えていた楽曲のイメージをより良く出来ます。」や「この部分は演奏することができません」等、レコーディングの前に編曲家に連絡し、ディレクターや他の関係者が、レコーディングや本番の当日に見る楽譜を修正してもらわなければなりません。

プレイヤーは特に「この演奏者は自分の意志を汲み取り演奏ができる良いプレイヤーだ」と思ってもらえなければ、次の仕事に繋がらない場合もあるため、いかなる状況にも対応できるように、楽譜を読むことができるのは必須です。

まず知っておいてほしいのは、エンジニアにも「録音(レコーディング)」「音の調整(ミックス)」「最終仕上げ(マスタリング)」といった多くの専門分野があるということです。

確かに、パソコンの前で音を整えるだけの作業なら、楽譜が読めなくてもなんとかなるかもしれません。しかし「現場」を任されるレベルになると、話は変わります。

特にミックスエンジニアは「どこまでが修正や調整の範囲内」かを判断するために「レコーディングエンジニア」として現場に立ち会うことも少なくありません。加えて、その現場経験が豊富になると「ディレクター」を兼業する場合もあります。


ディレクターの基本的な業務は「楽譜通りに音を録音すること」です。簡単に聞こえるかもしれませんが、実はそうではありません。

例えば、プレイヤーや歌手が上手な場合は1日で収録しきれる場合もありますが、その楽器や歌手が出せない音域などが楽譜に出てきた場合は作・編曲家に「〇小節目のこの音符が物理的にできません」と言うことを指摘しなければなりません。

また、プレイヤー側には「今の〇小節目のこの音符の部分の音価(音の長さ)が違います」や「〇小節のこの音符の部分がピッチが修正範囲外なのでもう1テイク取りましょう」などの細かい部分を瞬時に判断して、プレイヤーも分かりやすいような的確な指示も必要になります。

加えて「作曲・編曲・作詞家」の章でも取り上げましたが、音楽には、通常の5線譜だけではなく、特殊な楽譜も存在します。

楽譜に対する深い理解が無ければ「瞬時な判断と的確な指示」ができないため、墓業種よりも楽譜に対する深い理解が必要になります。

ここまで読んで、「でも、楽譜が読めないことで有名なプロもいるよね?」と疑問に思った方もいるはずです。

結論から言うと、例外的に「読めなくても成立するケース」は存在します。しかし、それは以下の3つのような「特殊な環境」がある場合に限ると筆者は考えています。

① 天才型の「セルフプロデュース」アーティストの場合

全ての工程(作詞・作曲・演奏・録音・ミックス・マスタリング)を一人で完結させ、かつその全てを「業界水準」でこなせる天才的なタイプです。 誰とも関わらないため、自分の頭の中だけで完結できます。しかし、一度でも外部のプロと関わる場面があれば、たちまち「言葉が通じない」という壁にぶつかるリスクを抱えています。

② 「採譜(楽譜作成)」を外注できる環境がある場合

自分が作った曲を、お金を払って楽譜にしてもらう方法です。 この方法であれば楽譜を読めなくても業務は進みます。しかし、現場で「ここを少し変えたい」と思った時、自分で楽譜が読めなければ「なんか、いい感じに…」といった抽象的な指示しか出せません。結果として、修正にお金と時間がかかり、制作スピードは大幅に落ちてしまいます。

③ コード譜や抽象的な指示だけで演奏できる楽曲で、天才的なプレイヤーだった場合

例えば、ロックのギター・ベース・ドラムなどは基本的なパターンが似ていることや、楽譜が「タブ譜」という特殊なものであることから、コードだけ分かれば「こんな感じで」「ここは○○奏法で」などの抽象的な指示だけで演奏できてしまうことがあります。特に天才と呼ばれるギタリストやベーシスト・ドラマーはこの部分を感覚的に理解している方もいます。プレイヤーは演奏の部分でしか楽曲制作に携わらないため、デモ音源と天才的な感覚だけで業務こなせる場合もあります。


つまり、これらは「読めなくてもいい」のではなく「読めないという弱点を、圧倒的な才能や資金でカバーしている」という状態だと筆者は考えています。

ですので、これからプロを目指す方や、効率よく音楽を深めたい方は「楽譜を読めないままにしておく」意味はありません。

本記事で解説した通り、プロを目指す方はもちろん、趣味で音楽を深めたい方にとっても、「楽譜を読めないままにしておく」メリットは一つもありません。

本記事ではプロ志向の方のために、業務内容と言う観点からの説明しか行っておりませんでしたが、趣味思考の方においても例えば、

大好きなジャズのアドリブがどう構成されているのか。なぜこのコード進行で胸が熱くなるのか。 楽譜や度数の知識があれば、それらは「魔法」ではなく「自分で再現できる技術」に変わります。音楽を心から楽しむために、これを知らないのはあまりにも「もったいない」ことです。

「でも、やっぱり勉強は難しそう…」

そう思うのは、勉強する側のせいではないと筆者は考えています。今までの教則本や各メディアの「教え方」が1回で情報を詰め込みすぎているだけなんです。

ですので、本サイトでは図解と音源を使い、一段ずつ階段を登るように楽しく学べるように【楽譜を読む編】として、とシリーズ掲載の形式で記事を制作しています!

感覚的に理解したい方も、理論的に理解したい方も読める内容になっていますので、本サイトの【楽譜を読む編】から少しずつ楽譜を読めるようになっていきましょう!

また、これ以前・以降のステップの記事は以下の画像をタップ/クリックし、楽典の項目のステップ順に読むことで学習することが出来ますので、是非ご自身のステップに合わせてご覧ください!

楽典の親カテゴリー画像

音楽には様々な思いを持って接している方が多いと思いますが、まずは基礎である楽譜を勉強しながら、音楽を楽しんでいきましょう!

この記事が面白い、勉強になったという方は商品を検討していなくても音楽の知識を紹介している記事は他にもたくさんありますので是非他の記事も見ていただければと思います!

本記事の内容は、実際の制作・宅録環境での使用経験や、複数の機材・手法を比較した上での判断をもとにまとめています。環境や目的によって最適解は変わる為、あくまで一つの現実的な指針として参考にして下さい。

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ギタくん(メインライター)

【プロフィール・実績】
音楽歴19年。現役で作編曲家として活動中。これまで音楽業界で様々な仕事を経験し、現在はプロの目線から「本当に役立つ情報」を発信するために「PRO,Sound Designチーム」を運営。
自身も「PRO,Sound Designチーム」の中から、特に「機材情報」をピックアップして紹介する当サイトのメインライターも行っています。

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